(注)このページはArchive扱いです。タブレットPCは2004年7月に手放してしまいましたので、手元にありません。

タブレットPCで絵を描けるか?

あちこちで話題になっているものの、実際に絵を描いて試してみたレポートなどをあまり見かけないので、ページを作ってみました。僕が買ったのは富士通のFMV STYLISTICというピュアタブレット型のタブレットPCです。タブレットPCの概要や、実物の写真やスペックは製品ページ・レビューページなどを参考にしてください。この情報ページは随時変更・追加していくつもりです。

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インデックス
■Alias SketchBook ProにMac版登場!

■タブレットPCの理想と現実(1)夢の仕事環境

■タブレットPCの理想と現実(2)外出先で絵を描くこと

■タブレットPCの理想と現実(3)TB80

■タブレットPCの理想と現実(4)画面のサイズと視差

■タブレットPCの理想と現実(5)理想のマシンとは

■タブレットPCの理想と現実(6)終章

■拡張タブレットドライバ公開

■Alias Sketchbook Proの操作について

■WACOMドライバが更新

■Alias Sketchbook Pro日本語版

■WACOMドライバについて注意

■Alias SketchBook Pro登場

■ストローク描き始めのもたつきが解決

■WACOMドライバが更新

■タブレットPCでのPainter その2

■ピュアタブレット型とコンバーチブル型

■持ち歩き用のケース

■旅行にタブレットPCを携行してみた

■ 富士通のFMV STYLISTIC

■タブレットPCで絵を描くためのソフトの現状

■本命Painterについて

・参考
「液晶ペンタブレットVAIO」

はじめに
たぶん、タブレットPCはPocketPCとノートPCの中間にあたる使い勝手や性能を目指すカテゴリーの製品だと思う。会議や個人向けプレゼンテーションや商品管理など、ビジネスの現場でバリバリ使い倒すのが「正しい」使い方、またはマイクロソフトが望む使い方だと思われる。マウスやトラックパッドではまどろっこしい場面でも、ペン入力なら直感的な素早い操作が可能だ。
マイクロソフトやハードメーカーではタブレットPCを絵を描くツールとして想定していないようだ。っていうか、筆圧感知付きのペンでメモや図を書けるということは、絵を描ける仕組みを備えているということなのだが、どうもタブレットPCに「お絵かきパソコン」的なイメージがつくのを恐れているふしがある。そりゃ、ビジネスの現場に大量導入される前にオモチャ的な先入観を持たれるのは致命的かもしれない。しかし、絵を描く者としては、ペンを使って画面に直接絵を描きたいじゃないですか〜。僕自身、ソニーの液晶タブレット付きバイオ(ワコムCintiqも)でイラストの仕事を2000年秋からやっている。液タブなしで絵を描くのは考えられない。タブレットPCも同様に使いたいのだ。というわけで、「絵を描く者の視点」からレポートしてみた。

●上にあるものほど新しい情報です


2004.6.4
■Alias SketchBook ProにMac版登場!
タブレットPCで便利に使えるペイントソフトSketchBook ProのMac版が出た。で、バージョンも1.1に。
Alias SketchBook Pro
画面のスクロールと拡大縮小にショートカットキー(Spaceキー)が追加されたのが、僕的には最大の進化。また、スポイトにもショートカットがついたのは素晴らしい。ショートカットが使えない元々はタブレットPCで使う前提のソフトだったのだが、やはり普通のタブレットや液晶タブレットではショートカットがあるほうが断然使いやすい。 実際、PowerBook+液晶タブレットで使ってみると、使い勝手は非常にイイ!ものすごい勢いでラクガキ・スケッチするには最高。PageUP/Downキーでスケッチブックのページをめくるように画像を切り替えられるのが気持ちいい。

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■タブレットPCの理想と現実(1)夢の仕事環境
自分のサイトに情報ページを作ってしまうくらいだから、タブレットPCには非常に入れ込んでいるし、期待もしている。ペンで操作するモバイルPCの形態は急速ではないにしろ、広がっていくに違いない。

僕が夢見ている、「タブレットPCを最高に生かした状態」というのは次のようなものだ。まあ、イラストレーターという商売に絡むわけだけど。
  タブレットPCを一台持っていさえすれば・・・。
  ・仕事のメールのやりとり、スケジュールや連絡先の管理
  ・打ち合わせ中のメモやプレゼンテーション、その場でスケッチ
  ・ネットを使った資料収集・イラストのフィニッシュ作業
  ・イラストの納品・請求書等の作成
などなど、これらを自宅・外出や旅行先を問わず連続しておこなうことができる。つまり、イラストレーターにとってタブレットPCは仕事場そのものになるわけだ。

極端に言えば、自宅にタブレットPCに接続する用の20インチ程度のモニタだけ用意し、デスクトップパソコンさえ持たずに済めば最高だ。15インチ広視野SXGA角液晶で画面保護ガラスが極薄、そこそこの速さで2kg程度。そんなタブレットPCがあれば、夢は夢でなくなる。

現時点では東芝の「Portege M200」か、解像度はXGAだが富士通の「STYLISTIC TB10」、シャープの「Mebius MURAMASA
PC-TN1-H1W」だろう。残念ながら10インチだがモバイル重視で言えばHPの「TC1100」もいい。外観も素晴らしいが液晶の品質がいいらしい。ただ、かぶら屋さんによれば、TC1100には「描いた線がヨレる」問題がある
らしい(メーカーは対処を始めてるそうだ)。
<a href="http://kaburaya.pobox.ne.jp/zakki/zakki_tc1100.htm" target="_blank">かぶら屋雑記/TabletPC hp tc1100</a>

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■タブレットPCの理想と現実(2)外出先で絵を描くこと
(1)の「理想」で書いたような使い方は、絵を描く仕事でなければ十分に可能、っていうか、言うまでもなくごく普通にモバイルノートで誰もがやってることだ。まあ、外出先で絵を描くにもFAVO等のタブレットを携行すれば、目的は果たせるのだが・・・・・比較してみた。

・ノートPC
カバンからノートPCを取り出し、フタ(液晶)を開け、スリープ解除し、カバンからタブレットを取り出し、USBケーブルをほどき、コネクタに差し、描きやすい配置にし、カバンからペンを取り出して、描く。

・ピュアタブレット型Tablet PC
カバンからタブレットPCを取り出し、スリープ解除し、脇からペンを引き抜き、描く。

タブレットPCでは、カバンから取り出して数秒後には描き始められるのだ。描き終えてからの片づけも両者同じだけの手間がかかることを考えると、画面に直接描ける快適さを差し引いたとしても、勝負にならないだろう。また、喫茶店などで、テーブルにノートPCとケーブルがうねるタブレットを広げて絵を描くのを想像するとかなり恥ずかしいし、やりたくない。タブレットPCなら左手で支えるか膝の上で使えるのだ。

ただし、タブレットPCを1年半使ってきて一番痛感したことだが・・・・、
「外出先で絵を描く機会など、ほとんどない!!!」のであった。

ラクガキ、ラフスケッチやアイディア出しで絵を描くなら、紙とボールペンで足りてしまうし描きやすいし効率もいい。
外出先でちょっとの待ち時間を惜しんでイラストのフィニッシュ作業を続けなきゃいけないような事態は、パソコンで描いてきた12年間一度も無かった。これからも無いだろう。実家への長期滞在ならあったが、長期ならデスクトップとCintiqを運び込んで本格的な仕事環境を構築するのも不可能じゃない。

今のタブレットPCは僕にとって「帯に短したすきに長し」そのものなのだ。

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■タブレットPCの理想と現実(3)TB80
僕の富士通「STYLISTIC TB80」は各社の初期モデルの中ではイイ線いってたと思う。しかし、1年半前の初期モデルだけあって、不満は多い。液晶の品質は最悪(初期モデルはどのメーカーのタブレットPCも液晶がダメだった)で、色どころか白黒の線画スケッチを描くにも支障があるほど。横位置ではまだしも、縦位置では右目と左目で見える色がまったく異なり、頭がクラクラして使えたもんじゃない(本体のデザインは縦位置で使う前提なのだが、誰も変と思わなかったのかな)。また、保護ガラスが厚いため視差が大きい(NECのタブレットPCの画質はTB80と似たり寄ったりだが、保護ガラスが非常に薄く、視差が少なくて驚いた。また1kgと非常に軽い。ただし、バッテリーの持ちが良くないらしい)。

TB80のデザインで残念なのは、裏側がお粗末なことだ。HDやメモリその他のためのハッチパネル、バッテリーやロックスイッチ、ドッキング用の大型コネクタ、多数のネジや穴がびっしり並んでいる上に、手で持つときの熱さ緩和用らしいフェルトが中途半端に敷き詰めてあり、非常に醜い。タブレットPCは手で持って使うため、裏側が人目に触れる機会が非常に多い。これでは恥ずかしくて人前で使えないよ。

まあ、不満は多いのだが、ピュアタブレット型(スレート型)Tablet PCというプラットフォームの可能性というか輝ける未来は、このマシンからでもはっきりと感じ取ることができたと思う。

■海津さんのタブレットPC関連のインタビューが出てます。(1)(2)で書いたことに通じるところが多くておもしろい。
<a href="http://www.itmedia.co.jp/pcupdate/articles/0404/26/news001.html" target="_blank">IT media PCUPdate</a><br />

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■タブレットPCの理想と現実(4)画面のサイズと視差
Cintiq15インチでも小さいと感じることがあるのに、10インチの画面は本当に小さい。グラフィックソフトを使う場合、パレットを除いた描画可能面積はCDジャケットサイズ程度だ。しかも、タブレットPCのセンサは画面周囲で甘くなるため、さらに小さい範囲(CDのディスクサイズ程度?)でしか気持ちよく描けない。また、10インチ画面のガラス厚が3ミリとして、Cintiq15インチ換算では4.5ミリ厚分の視差が生じてしまう。画面のサイズが小さければ、ガラス厚は相対的に厚く感じる(4台の液晶タブレットを使ってきた経験からはっきり言える)。これではシャープペンで10センチ大のキャラクターをラクガキするような感覚での描画はほとんど無理だ。中太〜太書きのサインペン感覚で描けばそこそこイケるのだが。

ペンとカーソルの位置はドライバで調整できる。Cintiqでは対角線上の2点をペンでタップすることで調整、タブレットPCでは四隅の4点で調整するのだが、Cintiqでは割と簡単に一致してくれるのに対し、タブレットPCはなかなか合ってくれない。四隅で合っていても中央で合わなくなったりする。
このズレが気になりはじめると、絵を描くことそっちのけで位置合わせに何十分も没頭してしまう。四隅の十字形の中央ではなく、少しずらすとか騙しだまし、調整するのだ。非常に面倒な作業だ。

12インチのノートPCと小型のFAVOタブレットのほうが、カーソルとペンの動きがきっちり一致している分、気持ちよく描けると思えてしまうのが現状。本格的グラフィックユースを目指すタブレットPCなら、15インチSXGA以上の解像度と2ミリ以下のガラス厚、それにCintiq並の調整の楽さは譲れないところだ。

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■タブレットPCの理想と現実(5)理想のマシンとは
先月の(1)〜(4)で書いてきたように、タブレットPCには非常に期待しているものの、現実には実際に仕事でバリバリ使うところまでいかない。2002年11月に入手して以来、僕なりの利用法をいろいろ試みてきたが、どれも実験の域を出なかった。

実験ではなく仕事の中でタブレットPCを生かすために、僕の理想的には、メインマシンとして仕事場でも出先でも連続して使えないと環境がかえって煩雑になる。また、サブのモバイルマシンとしてのタブレットPCにも最低限クリアしてほしいことがある。
僕が考える、理想のタブレットPCとは・・・・・、

・メインマシンとしてのタブレットPC----------------------
「15インチSXGA以上の広視野角モニタと極薄の画面保護ガラス」
10インチ液晶でグラフィックの仕事をするのは無理。 現在は東芝の「Portege M200」が12.1インチ1400×1050表示で最高。XGAでもいいから最低でも14インチほしい。保護ガラスには心地よい摩擦が必要。画面に貼り付けるためのビニール素材を多数試したが、書いていて心地よいものは未だ見つからず。

「基本はピュアタブレット型で、ワイヤレスキーボードを脱着可能」
要するに、キーボードを好きな位置に置いてキーボードショートカットに使えなければグラフィックの作業は不可能。本体背には傾斜スタンドが必要。画面の防護蓋も必要。一体型で傾斜スタンドを兼ねられればベスト。(コンバーチブル型はショートカット用に外付けキーボードを持ち歩くことになって無駄)
キーボードは電波利用のワイヤレスでなければならない。USBケーブルを接続するのは面倒だし見苦しい(富士通のキーボードは赤外線式なので置き場所が限られる)。

「光学ドライブの搭載」
現在のタブレットPCは少し以前のモバイルユースのニーズが前提のためか、光学ドライブが別売り(またはドッキングステーションに付属)になっている。今はモバイルノートと言えども光学ドライブ搭載のマシンが多い。もちろんメインとして使うには光学ドライブは必須。

「重いのはかまわないがせめて5kg程度以内で、そのまま持ち歩ける頑丈な筐体」
仕事場を持ち運ぶようなつもりだから頑丈であれば少々重くてかまわない。ただし、バッグから取り出して使うのではなく、むき出しで持ち運べるデザインを希望。取っ手のついた旧iBookのようなイメージ。地面に直接立てて置けるようなゴム足。

(15インチCintiqにPCを組み込んだ一体型で、画面の上下にキーボードを装着する仕組みがついたもの、って感じか。取っ手は絶対必要。燃料電池で数日程度の駆動時間)

・モバイルマシンとしてのタブレットPC-----------------------
「左手で支えて使うためには軽量化が重要」

現在もっとも軽いのはNECの「VersaPro」で、ほぼ1kg。たしかに非常に軽く感じるが、左手で支えたまま長時間の作業にはこれでも重い。雑誌一冊分の500g程度であってほしい。せめて800gにならないものか。理想的にはプラスチックの下敷き状の300g。

「ノート一冊程度の薄さ」
普段持ち歩いて紙のように使うには、やはり薄い必要がある。正面サイズは画面サイズに左右されるのでしかたない。10インチが限界、絵を描くのでなければ8インチまでならなんとか。マシン自体の薄さで言えばVAIOノート505エクストリームが一つの理想。タブレットPCを避けているSONYだが、505エクストリームとtype-Uの延長で極薄のタブレットPCを出してくれないものか。

・・・・・というのが理想。
そのままで実現はすぐには無理かもしれないが、かなり近いものにならないかぎり、僕の仕事の中心にタブレットPCを据えるのはむずかしい。

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■タブレットPCの理想と現実(6)終章
僕の事情を踏まえていただかないと、これから書く結論はタブレットPCに期待する人には過激すぎるので注意。事情とは・・・・・、

・15インチと17インチのCintiq2台を日常的に仕事に駆使している。

・新しく形を描いたり、輪郭を描く作業は液晶タブレットの独擅場だが、それ以外の描写作業は通常のタブレット(intuosやFAVO)でも不足は無い。むしろしっかり描けるし液タブのように姿勢が限定されず楽しく描けるなど利点も多い。

・(2)に書いたように、外出先でタブレットPCを使ってまでのフィニッシュ描画どころかスケッチを描く機会すらほとんど無い。スケッチなら鉛筆かボールペンで十分。

・紙に鉛筆でドローイングするのは超手軽で楽しいが、タブレットPCでのドローイングは描く以外の面倒なことが多い。また、PCでドローイングすると、線や形を修正したり色をつけてみたり、そのまま仕上げまで行きたい誘惑が大きく、ドローイングの目的「たくさん描いて、紙の上で素早く思考をまとめる」がかすんでしまう。

・長期滞在等で本気で出先で絵を描くなら、重くてもPowerBookとCintiqを持って行くだろうし、それほどでなければFAVOで十分。

・外出先でのモバイルPCの用途はメールとWebブラウジング、データベース参照がほとんどなのでキーボードがあるほうがいい。タブレットPCの特長である「立ったまま左手で支えて使える」を生かす機会もない。

このように、仕事場での液晶タブレット+ペンコンピューティングはすでにCintiqにより完全に定着しているし、モバイル用途では、持ち歩くノートPCがタブレットPCである必要が僕には無いことが1年半の経験からはっきりしてきた。
・・・ならば、モバイル用途に限っては、1kgを切る上にキーボードまでついている、普通の10インチ軽量モバイルノートPCのほうがぜんぜんいい。という結論に達してしまったのである。

ここが肝心なのだが、僕の出した結論はあくまで、「すでに構築された仕事環境にプラスして、タブレットPCを絵を描く仕事に生かしたいという用途には適していなかった」、だけのこと。マイクロソフトが宣伝しているような、業務のペーパーレス化とネットワーク利用、プレゼンテーション、会議や現場での手書きのチェックやメモ、などなど、タブレットPCの優れた特長を生かせる場面や仕事の種類はたくさんあるのは確かだ。

そして、絵を描く目的の人なら、タブレットPCの「液晶タブレット」としての面は見逃せない魅力だろう。Cintiqを持っていない人がタブレットPCを試す価値は十分にあることだけは言っておきたい。

僕にとって、試す価値のありそうなタブレットPCの新機種が登場するまで、ひとまずタブレットPC探求は休止する。っていうか、買い取り値段が下がりすぎないうちに売っちゃうつもり。

■今年の初夏にWindowsXP TabletPC Edition 2004が出るらしい。
最初のアップデートだ。手書き文字入力の改善が目玉のようだ。
■現時点で惹かれるのはCompaqのTC1100。モバイル用途としては
1.4kgで普段の持ち歩きにはぎりぎりの重さだが、筐体デザインはとてもカッコイイ。
画質もいいらしい。しかし、(5)で書いたように、メインマシンとして
使いたい僕としては、14インチ画面、光学ドライブ付き、重量3kgで、
このカッコよさを保持してくれなければ・・・。
■サウンド&レコーディング誌に、トッド・ラングレン氏がReasonを
Compaq TC1100で使っている写真が出ていた。・・・カッコイイ!今更ながらややグラッと来たが、キーボードショートカット無しでピアノロールを操作するのは僕には無理・・・。
■まあ、なんだかんだ言ってもタブレットPCは面白い。1年半もの間、
フルに楽しめた。買いたくなるような新機種の登場が楽しみだ。

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2004.4.23
■拡張タブレットドライバ公開
WACOMからタブレットPC向け汎用ドライバ(4.78-9)が一般向けに初公開された。
正式には「拡張タブレットドライバ for Penabled TabletPC」。
http://tablet.wacom.co.jp/wacomdirect/campaign/tabletpc/
実はこれ、ダウンロードページの更新日付からもわかるように、2月の初めに一般公開されるというニュースが一部で流れていたものと同じバージョンの日本語版だ。英語版の4.78-9は2月5日からダウンロード可能になっていた。
どういうわけで公開が遅れたのか知らないけど、これで従来のタブレット対応ソフトをタブレットPCで使うことが普通になる。

2月に入手した英語版では、僕の富士通STYLISTICでは、使ってる最中にいきなりカーソルが止まってしまうとか、ドライバの位置調整で2番目(右上の十字)にクリックすると、警告音が鳴りっぱなしになり、操作を受け付けなくなることがたびたびあった。どちらの場合も、画面の回転スイッチ(ハードウェアスイッチ)を押して一旦回転させると操作可能になるんだけど。しかたなく一つ前のドライバに戻して使っていた。発表後すぐ日本語版4.78-9をインストールしたが、今のところ異常は起きていない。

っていうか、タブレットPCが初めてリリースされた2002年11月中には、すでにこの汎用ドライバを使っていた僕にとって、このドライバは「?」でしかない。アメリカのWACOMサイトでは2002年11月から普通にダウンロードできたドライバなのだ。それに、「正式」発表された割には、今までのバージョンと同じく、インストール中に「このソフトはマイクロソフトに認証されていません。問題が発生する可能性があります。」ってダイアログが出るんだよ〜。一般ユーザーは心配になってインストールを中止しちゃうぞ。

この時期、マイクロソフトがどういうわけかタブレットPCのグラフィックユーザー向けキャンペーンを始めたりしてる。どう考えてもグラフィックユーザー向けマシンなのに。最初から「クリエイターも使ってるかっこいいタブレットPC」というイメージを育てておいて、一般ユーザー憧れのマシンにすりゃよかったものを。

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2004.2.26
■Alias Sketchbook Proの操作について
Sketchbook Proの操作はユニークだ。ダイヤル状に並ぶアイコンをクリックすると、画面の操作や保存、取り消し、ブラシやパレットの呼び出しなどのアイコンが表示され、それをドラッグで選ぶようになっている。なんとなくまどろっこしい感じがあったのだが、使用法のニュアンスを間違えていたようだ。ドラッグするのではなく、アイコンからコマンドアイコンの方向へはじくようにすると、一瞬の操作で完了する。この感覚は今までのソフトには全く無かったもの。慣れるとなかなか使いやすい。

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2004.2.26
■WACOMドライバが更新
2月5日、ドライバの新しいバージョン(4.78-9)が公開された。
http://www.wacom.com/tabletpc/driver.cfm
僕の富士通STYLISTICでは、使ってる最中にいきなりドライバが効かなく
なることがあるようだ。また、ドライバの位置調整で2番目(右上の十字)にクリックすると、警告音が鳴りっぱなしになり、操作を受け付けなくなることがたびたびある。

どちらの場合も、画面の回転スイッチ(ハードウェアスイッチ)を押して一旦回転させると操作可能になるが。しかたなく一つ前のドライバに戻した。

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2003.12.26
■WACOMドライバが更新
しばらくチェックしてなかったけど、12月19日にドライバの新しいバージョンが公開された模様。http://www.wacom.com/tabletpc/driver.cfm



2003.12.15
■Alias Sketchbook Pro日本語版
日本語版が発売されたSketchbook Pro。大手のソフト会社が出したペイントソフトとしては、ものすごく久しぶりなんじゃないかな。Sketchbook ProはタブレットPCで使うため、ペン一本で(キーボードなしに)すべてをこなせるようにデザインされたスケッチソフトだ。くわしくは、
http://www.alias.co.jp/

画面隅の扇型の部分のアイコンには種類別にいくつかの機能が含まれており、ここからほとんどの操作が行える、シンプルでわかりやすいインターフェイス。ペンでの操作に特化しており、タブレットPCでは非常に快適。ただ、キーボードショートカットがほとんど用意されてないため、ショートカットを駆使するタイプのハードユーザーは、通常のタブレットでは逆に使いにくいと感じることもあるかもしれない。
ブラシは、不透明色・透明色、サイズや不透明度、筆圧による太さの変化など、基本的なコントロールが可能な[鉛筆][エアブラシ][ブラシ]などを搭載。また、[比較(暗)]に似た描画モードのマーカーがあり、線画への簡単な着色に便利。これだけの機能のブラシがあれば、相当使えるはず。ただし、[水滴・指先ツール]系のブラシはPhotoshopなどと同じく、Painterには及ぶべくもない。
レイヤーも備えており、下絵と本番を別レイヤーに描いたり、パーツを移動することもできる。

タブレットPCといっしょに、このペイントソフトを1年間使ってみた感想。
紙にスケッチする作業をタブレットPCでの作業に完全に置き換えることが可能。 Aliasのサイトにあるような作例見本のように、プロダクトデザインや映像制作などで、ものすごい数のスケッチを短時間に「提出できる程度のレベル」で描く目的には、威力を発揮すると思う。しかし、PainterやPhotoshop7で描く「作品レベル」の絵を描くには少しばかり荷が重い気がする。(まあ、描こうと思えば、Photoshop6よりは絵らしい絵を描けるんじゃないかな。11月30日の TDW_1071は Sketchbook Proで描いたもの)
名前の通り、あくまでデジタル版のスケッチブックと考えるなら、素晴らしいソフトだと思う。

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2003.3.8
■WACOMドライバについて注意
NECのtabletPCに下記のWACOMドライバをインストールすると再起動が繰り返されるトラブルが起きることがあるらしい。何も問題なく使えている人もいるので100%発生するわけではなさそうだが、一応注意。

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2003.1.21
■Alias SketchBook Pro登場
長い間、フリーの簡易版だったSketchBookの正式版がリリース。さっそくオンライン購入した。

・フリー版ではバリエーションが少なかったブラシも種類が大幅に
 増えた上に、ブラシをカスタマイズしてカスタムブラシとして登録可能。
・レイヤーが制限枚数なしで使える。
・ペン一本ですべておこなえるように工夫されたインターフェイス。
・フリー版では固定されていた画像サイズが8000pixel角まで拡張可能。
・他のタブレットPCメモソフトと同様、描いた絵をワンタッチでメールに添付可能。

などなど、Photoshop7やPainterには及ばないが、ベーシックなペイントソフトとして必要十分な機能を搭載。なかなかいいです。普通にスケッチを描く用途には決定版と言えると思う。
http://www.aliaswavefront.com/en/products/sketchbook/info.shtml

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2003.1.12
■ストローク描き始めのもたつきが解決
procreate Painter ClassicやPhotoshopで線の描き始めにもたつきがあり、ダマ状態になってしまう問題が解決。タブレットドライバの「ダブルクリックアシスト」的な機能が原因だと思ってたが、実はペンをタップしたままで動かさずにいると右クリックとして働く「プレスアンドホールド」が犯人だった。この機能をコントロールパネルの「タブレットとペンの設定/ペンのオプション」でオフにすると、もたつきやダマがなくなり、スムーズに描けるようになる。
というわけで、procreate PainterClassicとPhotoshopが気持ちよく使えるようになり、タブレットPCでのベストペイントソフトに格上げ。東芝の1.3GHzマシンでなら
Painter7Jもベストと呼べるかも。また、Adobe Illustratorも同様にもたつきがなくなってスムーズだ。

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2003.1.7
■WACOMドライバが更新
情報が若干古くなってしまったが、従来のグラフィックソフトで筆圧が効くドライバが2002.11.22に更新された。
Alias SketchBookでも筆圧が使えるようになった。しかし、SkechBookはいつになったら正式版が出るんだろう?
http://www.wacom.com/tabletpc/driver.cfm

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■タブレットPCでのPainter その2
しばらく新旧PainterClassicを使ってみた感想。旧PainterClassicで気になるのは、カーソルと描かれるストロークがずれる問題(新PainterClassicではずれない)。ペン先とストロークはずれていないのに、カーソルだけがかなり離れた位置に行ってしまう。1ドットカーソルにすれば無視もできるのだが、気になり始めるとかなりうっとおしい。この問題はOpenCanvasなど他のグラフィックソフトでも起きるようだ。まあ、気にしないよう努力しようって感じ。
新PainterClassicで最も気になるのは、ストロークの描き始めのもたつき。Photoshopでも同じ現象が起きる。一本のストロークをじっくりと描く場合はあまり気にならないだろうが、素早くスケッチしたりハッチングするととたんに描き始めの部分がダマ状態になってしまう。やはりダブルクリックアシスト的な機能が原因と思われる。現在のドライバでは完全にオフにできない。

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■ピュアタブレット型とコンバーチブル型
・ピュアタブレット型・・・本体兼モニタの板状の形態。キーボードが無い分、軽い。スタンドに取り付ければデスクトップパソコンとして使える。
・コンバーチブル型・・・・ノートパソコンの液晶部分が液晶タブレットになっている形態。液晶を反転させればピュアタブレット型としても使える。
僕がピュアタブレット型を選んだのは、実用よりも実験の意味合いが大きい。従来の使い方でどちらが便利かと言えばキーボードのついたコンバーチブル型に決まっている。しかし無理矢理にでもピュア型を使い込むうちに、コンバーチブル型にはない魅力を見つけられるかもしれないと思ったのだ。つい頼りがちなキーボードがはじめから無ければ、使い込む条件が整うだろうということ。

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■持ち歩き用のケース
専用のケースが売ってないようなので、市販のやわらかい袋の片側(外側)にプラスチック版を両面テープで貼り付けたものをインナーケースとして使っている。もちろん、プラ板側に液晶面を向けて収納する。

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■旅行にタブレットPCを携行してみた
キーボードも持っていったのだが、大失敗だった。なぜなら、メール書きなどにはキーボードに頼ってしまうことになるのだが、同時にマウスも使うことになってしまう。また、立てて使うには簡易スタンドも必要となる。電源アダプタは否応なく必要なため、がちゃがちゃと大変な荷物になってしまった。おまけに海外のホテルなのでH"カードも使えず、電話のモジュラーケーブルまで接続するはめとなった。ピュア型は、内蔵電池で完全にワイヤレスで使うときに本領を発揮する。せっかくのシンプルさが台無しだ。よほどの長文を書くのでなければペン入力で十分いけるのだ。

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2002.11.24
富士通のFMV STYLISTIC
・ハードの仕様やデザインなどについて
ドッキングステーションにのせたデスクトップPC状態での使い勝手は、文字通りデスクトップ型PC。何の不満もないです。光学式マウスも付属。非常に使いやすい。コンパクトです。デザイン的には僕の好みではちょっとメカっぽすぎるかなという印象。銀色の部分を白にすればなんとか。ビジネスの現場で酷使するのなら、角部分をなくして丸みを持たせてほしかった。はずしてピュアタブレット状態では、やはりピュアという感じでシンプル。ただし、裏面に工夫がないのが残念。金属部分は熱を持つため、持ちやすいようにフェルト状の素材が貼り付けてある。左手で持って支えるときは裏側に手があるわけで、手の取っ掛かりみたいなものがほしいと思う。どこを持っていいのかわからない。せめて手を差し込むストラップ様のものがほしい。また、手に持って使うことが多いので、普通のノートPCより底面のデザインに目を配る必要があると思う。それから、タブレットについているボタンは左手で操作するのが自然だと思うのだが、右側に並んでいる。また、あるボタンと同時に押して機能するボタンは、底面にボタンをつければ押しやすいと思う。

付属のペンは細身で使いやすい。ペンはCintiqや液タブバイオ、ArtPadのペンが使える。タブレットPC向け別売りのペンはワコムをはじめ各社から発売される模様。

・ペンによるテキスト手書き入力
何にびっくりしたって、手書き入力の認識率の高さにビックリ。僕は字が下手で乱暴な上、漢字の書き順がめちゃくちゃ。従来のどの手書き認識でもまったくダメだった僕の字でもちゃんと認識してくれる。書き順がデタラメでも最終的にその漢字のような形が書ければ、ほぼ認識するし、はずれても候補の中から選べる。特にすごいのは英字の手書き認識。升目に書くんじゃなくて、ライン上に筆記体ですらすらっと書いたものがアルファベットとして認識されるのには感動。ピュアタブレット型では小型のUSBキーボードを持ち歩かなくちゃと思っていたけど、よほど長文を書く予定がなければ、キーボードは持っていく必要なさそうだ。

・摩擦の調整、画面の保護
透明シートが付属しているが、まったくダメ。半透明状で画面が白くかすむ。
やはり、液晶タブレットでやっているように、摩擦調整と画面保護用にビニールの書類ケースを切ったものを水で貼り付けた。水は数時間でビニールに吸収されて密着する。また、iBookで使っていた粘着式の液晶保護クリアシートも非常に具合がいい。摩擦の具合のことなる数種類の素材をとっかえひっかえ使うことになるだろう。

・スタンドが必要
はずして机に置くと当然ながら画面が水平になって見にくい。ピュアタブレット型の宿命。立てて見やすくするために、皿を飾る用のスタンドを買った。これはうまい具合にタブレットPCにはまる。外出先でキーボードを使う場合もこれで大丈夫。滑り止めにゴム板などを各所に貼り付けた。

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■タブレットPCで絵を描くためのソフトの現状
タブレットPC用として用意されているドローイング用ソフトは今のところ下記の5つ。

AliasSketchBook
機能的にはすばらしい。インターフェイスもなかなか。しかし、筆圧設定を最高にしても最低の筆圧は強めなようで、かなり力を入れて描かないとダメ。僕にはキツい。久しぶりに肩が異常に凝ってしまった。通常のタブレットを使うときにドライバを初期設定のままで快適に使える人なら問題ないだろう。保存時には自動的に番号が割り当てられ、ページをめくる感覚で前後のスケッチを切り替えて使えるのは○。

WindowsJournal
マイクロソフトがリキ入れて作ったらしく、ドローイング用としては非常にいい出来。筆圧の反応もいい。方式としてはドロー系。ペイントソフトではない。ペンとマーカーそれぞれに数種類の設定を用意でき、切り替えて使用する。消しゴムもはみ出した部分を消す通常のものと一ストロークを消すものに切り替えられる。ひとつの書類にページをどんどん追加して書き加えられる。やはり、ドロー系でばりばり描いたイラストは重いらしく、保存にとても時間がかかる。

CorelGrafigo
上記のWindowsJournalに非常によく似たノートソフト。オニオンスキンでレイヤーを重ねることもできる。描いたストロークに滑らかさなどの最適化の設定がある。そして。描いた図形が自動的に直線・四角形・円などに認識される機能も備える。複数ページは持てないが、ページの大きさ制限がない。

ワコムのおえかきくらぶキッズ
子供用のお絵かきソフト。スケッチブックのようにページ単位でお絵かきする仕組みは、アートスクールダブラーのようで使いやすいが、やはり機能的には子供用。しかし、筆圧が利く場合のペイントソフトの感じはだいたいつかむことができる。http://www.wacom-it.co.jp/products/oekaki/index.html

コミックスタジオ
調査中。っていうか、タブレットにバンドルの機能限定版「mini」しか持ってないので試せない。当然ながらマンガを描くには最高のソフト。タブレットPCにぴったり。

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■本命Painterについて
やはり筆圧は利かない。ただし、デフォルトの状態では。・・・・詳しくは後述する。
PhotoshopやIllustratorも同様にデフォルトでは筆圧が効かない。

Painterでは筆圧の問題よりも先に、WindowsXPでの問題がある。いわゆる「ブラシ遅延問題」。Painter7.1Eでは著しいブラシ遅延があって使えない。7.1JにXPパッチを当てたものなら大きな遅延はないが、ハッチングのようにブラシをすばやく動かす描き方の場合、つまり、直前のストロークが表示される前に次のストロークを描くようなとき、処理が追いつかずに描かれないストロークが出てくる。Painter6J(6.1E)でも同様に処理が追いつかない状態が見られた。ちなみにXPを英語で起動(コントロールパネルの言語と地域の詳細設定でunicodeのところを英語にする)して使うと遅延はまったくなく、筆圧が効かない点を除けば非常に快適。

ところで僕の場合、NTFSフォーマットでPainter6やPainterClassicが起動しない問題は起きていない。今まで2台のXPマシンと3台のNTFSハードディスク内臓のPCでPainterを試したが、一度も問題は起きなかった。ずいぶん低い確率なのかも。

・筆圧感知のしくみについて
Windows XP Tablet PC Editionにはタブレットドライバが含まれているため、従来のワコムドライバをインストールする必要はないが、このドライバでは従来のタブレットに対応したグラフィックソフトで筆圧が効かない。筆圧が効くのはWindows XP Tablet PC Editioに対応したソフトだけだ。現時点では対応ソフトは上記の数種しか存在しない。対応してくれるのを待つほかない・・・。

それではCintiqやintuos用のドライバをインストールしたらどうかと言えば、USBやシリアル接続のタブレットにしか対応しないため、内蔵の液晶のタブレットでは使用できない。

前述のように僕は筆圧が弱い(弱いのではなく、ペンをかなり倒した角度で持つため、筆圧がかかりにくい)ので、デフォルトのドライバ設定では硬すぎる。しかし、コントロールパネルでは個人差にあわせた筆圧設定をする機能がないのだ。一週間、僕としては不自然に力を入れた状態で描いていたら、ひどい肩こりになってしまった。これでは気持ちよく使えない。ビジネス用に設定されたタブレットPCで絵を描くのはやはり無理なのか・・・・。

・タブレットPC用のワコムドライバが存在する!!

タブレットPCデフォルトのドライバより細かい設定ができるドライバが米ワコムのサイトにあると知り、インストールしてみた。http://www.wacom.com/tabletpc/driver.cfm
するとなんとなんと!PainterやPhotoshopなど従来のグラフィックソフトで筆圧が効くようになった〜〜〜!!!筆圧設定も軽めにできるので、使いやすくなった〜〜〜!! PainterのバージョンアップでのタブレットPCへの対応を待つまでもなく、筆圧を使って描けるようになったのだ〜〜〜!!すばらしい。

しかし、タブレットPCのデフォルトドライバにしか対応していないらしいAlias SketchBookでは筆圧が効かなくなってしまった。

・タブレットPCでのPainter、ベストセレクションは・・・
前述のように、XP上のPainter(XPパッチをあてても)には若干のブラシ遅延問題が残っており、せっかく筆圧が効くようになったのに、気持ちよく使うことができない。これは日本語版XPでの問題なので、マイクロソフトが配慮してくれない限り、まもなく発表されるであろうPainter8でも7のようなかすかな遅延問題が残る可能性は大きい。良いように予想がはずれることを期待。(まあ、800MHzの富士通マシンでは気になるが、1.3GHzの東芝製タブレットPCでは取るに足らない問題なのかもしれないが。)

では現時点ではどのPainterがもっともマシだろう。試してみたところ、遅延の程度が軽いのは新旧のPainterClassic。フルバージョンのPainterが一秒に3本のストロークしか描けないとすれば、PainterClassicでは倍以上のストロークを描くことができた。このくらいなら、遅延をほとんど感じることなく気持ちよく描くことができるだろう。ただし、新PainterClassic(2.0)ではストロークの描き始めの部分に妙な折り返し状の筆跡が描かれてしまう。ゆっくり描けば気にならないかもしれないが、かなりのマイナス点。旧PainterClassicでは目立った不具合はない(XP上ではテキスト関係に不具合があるらしいが)。

というわけで、現時点では旧PainterClassicが最もタブレットPCに適したPainterであると断言したい。まあ、レイヤーやマスクなどが使えないということは、メモリーを食わないので大量にメモリーを積まなくてもいいという利点もあるか。

・夢の実現、タブレットPC!
フルバージョンのPainterではなく、PainterClassicがベストということになったが、ともあれ、僕にとって長年の夢だった「気軽に持ち運べる電子画板」がついに現実のものとなったのだ。とてもうれしい。わくわくする。電子画板ってだけじゃなく、メールもインターネットもスケジュールや住所録、他にパソコンでできるすべてのことがぜ〜んぶタブレットPCで可能なのだ。うれしいじゃあないですか〜。元年です、タブレットPC元年。

実にめでたい〜。

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液晶タブレットについて書いた文章を参考に載せておきます。とりあえず載せただけですので、たぶん後で手を入れます。Cintiqに関する文章もないですし。

参考1 AGOSTOデザイングラフィックス記事(2001年1月)

「液晶ペンタブレットVAIO」を使ってみた

「Painterがコマーシャルに出てるう〜〜っ!」とビックリしたのだが、そのPainter6がバンドルされている液晶ペンタブレットVAIO(PCV-LX80/BPK)をSONYからを貸していただいている。すみません、はっきり言って僕は液晶タブレットをナメてました。「液晶タブレットなんて、タブレットの存在を知らないパソコン超初心者が夢見る未来のパソコンみたいだ。プロが使うもんじゃない」なんて思ってたのが、180度ひっくりかえってしまった。僕の立場から、感想を述べてみよう。

■描きやすさにビックリ
以前、MacWorld EXPOなどの会場で何度かWACOMの液晶タブレットを試させてもらったことがある。そのときの印象は「画面に自分の手がはいってしまうのでジャマで描きにくい」というものだった。せっかく「透明な手」を手に入れたというのになんで、というわけだ。しかし、30分くらい試し描きするうちに慣れてきて違和感がなくなってきた。そりゃそうだ。普通は画面を見ながら手元のタブレットで描くほうが違和感があるものなのだろう。そして、違和感がなくなってきたどころか、すっかり忘れてしまっていた「ペン先と描いている線が同じ位置にある、という当たり前の感覚」がよみがえってきたのだ。描ける描ける、描きたいカタチが思い通り描けてしまうって感じなのだ【9】。

僕は8年以上タブレットで描いてきたが、紙に鉛筆で描くのはまったくしてこなかったから、タブレットで思い通りに描けなくても自分の実力と納得してきた。しかし、手元のタブレットで画面に絵を描くのはどうやら感覚的に少し無理をしていたらしい。液晶タブレットでは「あれれ、僕ってこんなに絵うまかったっけ?」というくらいにチャカチャカと描けてしまうのだ。

ただし、WACOM intuosシリーズの筆圧感知1024段階の繊細さに慣れてしまっている僕としては、VAIOの256段階(WACOM UDシリーズ相当)は少々物足りない。最終仕上げはintuosとCINEMAディスプレイでおこなうとしても、少なくともスケッチや下絵、そしてある程度の描き込みまでは液晶タブレットでなければ描く気がしなくなってしまった。

「じゃあ、下絵は紙に描けば?」とツッコまれそうだが、その指摘は正しい。「下絵を紙に描いて、スキャナで取り込んで、パソコンで着彩・描き込み」よりも「最初からパソコンで描く」ほうが便利と思っていた僕だが、考えを改めた。たしかにカタチを描くのは紙に鉛筆のほうが描きやすい。ただし、消しゴムで消したり切り抜いて縮小コピーをセロテープで貼りつけたりなどを思えば、贅沢かもしれないが液晶タブレットのほうがぜんぜんマシだと思うのである。

■ツルツルなガラスに描くって?
意外なことに、モニタのガラス面には適度な摩擦があるのでペンが滑りすぎるということはない。このままで描きやすいと思う人も多いだろう。僕はタブレットに紙やカッティングマットを乗せて描いているので、そういう感じの摩擦の素材を探してみた。東急ハンズで計12種類の透明素材(塩ビ板や切り売りのビニール、シリコン、クリア素材の書類ケースなど)を買ってきて試してみた結果【10】、最も描きやすいのは30cmで120円のビニールと大判雑誌用のビニール製ブックカバーを切ったものだった。スリガラス状の塩ビ板もいいが、半透明なので画面が見にくい。液晶モニタ用の「反射防止保護フィルム」などを貼りつけてみたが、これもなかなかよかった。

ところで、「液晶タブレットのモニタ面は熱い」と思いこんでいる人が多いようだが、実際にはガラスなのでヒンヤリしている。強いて言えば、画面の左下隅の直径4〜5cmの範囲と上辺の画面からはずれた位置に、ちょっとあたたかい部分があるくらいである。

■液晶モニタとスタンド
15インチTFT液晶(1024×768)の画質は、おそらく現在のパソコン用液晶モニタのなかではトップクラスだろう。ずいぶん斜めから見ても色は変わらないし、デジタル入力なので非常にシャープだ。印刷物用に設定してあるモニタとほぼ同じ表示に見えるように、ガンマや明るさなどを調整することもできた。

スタンドはよくできている。2カ所に可動部分があり、垂直から水平まで無段階で変えられるし高さも自由だ。キーボードは自由に配置できるが、モニタ下の左よりに収納すると、主なショートカットに使うキーを使える状態にセットできる【11】。

スタンドごと、テレビ用のターンテーブルに乗せて描いてみた。Painterの機能の「画像回転」を使わなくても「紙をぐるぐるまわして描く」というのが実現してしまった。縦位置の絵などは最初から画面を90度回して描けてしまう。将来のモデルではモニタを回せるようにしてほしいな。

■カーソルの追従
ガラスの厚みのため、ペン先とストロークがズレて見える場合があるが、タブレットドライバでペン先とカーソルの位置関係の調整が可能だ。また、Painterデフォルトの三角形のカーソルは「ペン先をウロチョロしてジャマ」なのだが、「1ドットカーソル」にすれば気にならない。「可能な場合にブラシゴーストを使用」にしておくのもいい。

ペンの動きにカーソルが追従する速度は以前の液晶タブレットにくらべればかなり速くなったが、完全に瞬時に動くわけではない。しかし、このことが逆に前回の[ブラシコントロール/間隔/滑らかさ]が少し効いているのと同じ効果になり、滑らかなストロークが描ける効果を生み出している。例えば、Photoshopの鉛筆ツールで1ドット幅のストロークをゆっくり描いた場合、滑らかに描くのはむずかしいが、この効果のおかげできれいなストロークが描けるのだ。

■最後に
もちろん、このVAIOのタブレット部分はWACOM社との共同開発によるものだが、もともとWACOM社も液晶タブレットを主に医療市場向けに出荷している。しかし、それ単体の価格が液晶タブレットVAIOに匹敵すること、グラフィック用にブラッシュアップされていることを考えれば、Macでなきゃヤダという人以外は選択の余地はないだろう。Windows用のソフトを何一つ買い足さずにデフォルトのまま、イラスト専用マシンとして十二分に機能するのはうれしい。なお、これはレビュー記事のつもりじゃないので、くわしくはSONYのホームページやカタログを見ていただきたい。

参考2 AGOSTOデザイングラフィックス記事(20019月)

液晶タブレットVAIO使用レポート
SONYの液晶タブレットVAIOをイラストを描くためのメインマシンにして10ヶ月ほどになる。今までにも何度かこれについてレポートしたので重複する部分も多いが、もう一度書いておこう。

■夢のマシン?
液晶タブレットとは文字どおり、画面にペンで絵が書ける(入力)できるディスプレイだ。コンピュータ画面に直接絵が描くのは、大げさだが「人類の夢」であったはず。とはいえ、数年前に初めて液晶タブレットに触れたときの印象は「グラフィックの作業に向いていない当時の液晶ディスプレイ」に加え、「絵の上にペンを持った手がかぶるのがジャマ」「ペンの動きにカーソルがついてこない」など良くない印象だった。マウスやタブレットに不慣れな人たちが使うものだという思いこみもあった。昨年の秋、液晶タブレットVAIOを試用させてもらったときも最初は同じ印象だった。画面表示の品質やカーソルの追従は飛躍的にアップしたとはいえ、やはり「画面の中に手がはいってジャマ」だったのである。せっかくタブレットによって「手を透明にできたのに、何でわざわざ」と思ったものの、お借りして様子を見ることになった。自宅で30分ほど試し描きしているうちに思いがけなく慣れてきた。というより、以前に紙に鉛筆で描いていたときの感覚が戻ってきたのである。タブレットを使っていない人ほど慣れるのは早いはず。

■本当に感覚的に描ける
92年の夏にMacとタブレットを使い初めて以来、僕は紙に鉛筆で描いたことがほとんどない。本物の鉛筆と消しゴムで下絵を描くよりも、Painterの鉛筆と消しゴムのほうが性能がいいし、楽だからである。不透明度も自由自在に変えられるし、拡大縮小、移動変形などにもカッターナイフやセロテープやコピー機を必要としないし。もちろん最初の頃は形を描くのがなかな思い通りにならず、多少もどかしくも感じたが、慣れてしまっていた。そんなところに液晶タブレットによって「手で描く」感覚が戻ってきたのはかなりショックだった。脳味噌と画面がストレートにつながっていることを実感でき、描きたい形がどんどん描けるのだ。

こんなことを書いていると従来のタブレットを全否定しているように思われるかもしれないが、そこまでは極端ではない。いろんな人に話を聞くと、人それぞれらしい。ある人は「やはり手がジャマ」だと言い、従来のタブレットでも紙と同じ感覚で描けているという人もいる。僕自身も形が描けている状態での彩色では従来のタブレットでも不自由は感じない。画面の狭い液晶タブレットよりも広いディスプレイのほうが描きやすいという理由もある。ただし、ゼロの状態から新しく形を描く課程は液晶タブレットを使うほうが格段に効率が良いと感じる。

ということは、紙に鉛筆で下絵や線画を描いてスキャンし、コンピュータ上で彩色するだけの人にはあまり関係ないかもしれない。また、液晶タブレットを使わずとも下絵は紙と鉛筆で不自由しないのならそれほど液晶タブレットの恩恵を感じないかもしれない。しかし、紙にしか描けなかった人は液晶タブレットで全部の制作過程をデジタル化できるかもしれない。ぜひ、ショップなどで液晶タブレットVAIOにじっくり触れて、その描き味を試してほしい。

■電子画用紙への第一歩
僕の印象では、近い将来にはコンピュータは液晶タブレットが主流になると思う。そもそも、PalmなどのPDAやポケットPCの普及によって、画面にペンで触れて操作する快適さに人々は気づきはじめているはず。僕自身も絵を描くのではない通常の操作はマウスではかったるくてしかたない。現時点の各OSのインターフェイスはペン操作用にデザインされているわけではないので、メニューが手で隠れて見にくいなどの欠点はあるが、ペン操作に最適化されたインターフェイスが必ず普及するに違いない。

現在でも企業向けの小型のペンパソコン(筆圧なし)もいくつか存在するし、巨大なPDAのようなペンパソコンもすでに発売されている。しかし、来年にリリースされるといわれるマイクロソフトのタブレットPCが成功すれば、ペンパソコンの真価が知れ渡ることになるだろう。数ヶ月前、WACOMが液晶用のタブレットユニットをOEM用に販売開始したというニュースもあったので、これから続々と筆圧コントロール付きの液晶タブレットパソコンがリリースされるだろう(MacOS Xにもペン操作の環境に対応する仕組みが用意されつつあるというニュースもあった)。

余談だが、紙のように丸められるディスプレイ、「電子ペーパー」の実用化への最後の難関「赤色を効率よく表示」がクリアされたらしい。ということは、近い将来「電子画用紙」的な製品が現れるにちがいない。とても楽しみだ。

参考3 ソニーVAIOのサイトに出演(2001年12月)

ソニーのVAIOのサイト、「バイオピープル」で液晶タブレットVAIOに関する話題を中心にインタビューされています。

http://www.vaio.sony.co.jp/Enjoy/People/

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